ベイビーモーション

NOVARTIS

齋藤加代子先生・
大塚ひとみ先生
インタビュー
(後編)ベイビーモーションを知って
赤ちゃんと過ごす時間をもっと楽しく!

赤ちゃんの動きはどれを
とっても愛らしいものです。
その動きひとつひとつにも、
意味があることをご存じですか?
それを知ると、赤ちゃんの観察が
もっと楽しくなりますよ!
この記事では、「ベビママ体操」に
携わっていただいた
監修医の齋藤加代子先生
(東京女子医科大学 
遺伝子医療センターゲノム診療科)
と、
産後のママさん&赤ちゃん向けの教室も
開いている
開発者の大塚ひとみ先生
(一般社団法人 日本母子健康運動協会
代表:体操の考案)
に、
赤ちゃんの動き(ベイビーモーション)
について語っていただきました。

  • 齋藤 加代子 先生

    齋藤 加代子 先生

    現職 東京女子医科大学病院 遺伝子医療センターゲノム診療科 特任教授
    専門分野 小児神経学、小児科学、遺伝医学
    1976年 東京女子医科大学医学部 卒業
    米国テネシー州立大学客員准教授、東京女子医科大学 小児科学教室教授などを経て2017年より現職
    小児神経専門医、小児科専門医
    など
  • 大塚ひとみ トレーナー

    大塚ひとみ トレーナー

    産前産後運動専門家 フィットネストレーナー / ピラティストレーナー
    指導歴29年
    これまでに1000人以上のインストラクターを育成
    のべ10,000人以上の妊産婦、産後ママに健康運動指導を行う

    一般社団法人 日本母子健康運動協会 代表
    公益財団法人 ジョイセフ I LADY.アクティビスト
    全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会 プログラムアドバイザー
  • 子育て中、赤ちゃんの発達に
    興味津々だった

    齋藤先生 : 私は、妊娠中に筋肉の病気に関する体内のメカニズムを研究していました。そのため、自分の赤ちゃんが生まれたときはその動き、つまり運動の発達に一番関心がありました。
    大塚先生 : 私も仕事柄、子供たちをよく観察していましたが、特に骨の発達に興味をひかれました。生まれたばかりだと背中が丸いのですが、立って歩くようになると背骨の彎曲(わんきょく)がみられるようになります。そのような発達・成長のプロセスを写真に撮っていました。
  • 生まれてすぐの赤ちゃんは
    本能で動き
    徐々に脳からの指令で
    体が動くようになる

    大塚先生 : 齋藤先生、興味をもたれていた赤ちゃんの運動発達について教えてもらえますか。
    齋藤先生 : 生まれてすぐの赤ちゃんは「オムツを替えてほしいから足を上げる」といったことはできず、ほぼ本能で動いています。例えば、赤ちゃんは手のひらを触られるとぎゅっと握り返してきます(手掌把握反射)。このような動きは「原始反射」と呼ばれます(表)。
    大塚先生 : なるほど、面白いですね。
  • 表 原始反射の例

    反射の名前 手掌把握反射 吸啜(きゅうてつ)反射 足底把握反射
    説明 手のひらを触られると握り返す 唇の近くを刺激すると、刺激したものを吸おうとする(吸う) 足の裏を圧迫したり軽くこすったりすると、指が曲がる
    消失時期(生後)※1 4-6ヵ月 3ヵ月 12ヵ月
    反射の名前 手掌把握反射
    説明 手のひらを触られると握り返す
    消失時期
    (生後)※1
    4-6ヵ月
    反射の名前 吸啜(きゅうてつ)反射
    説明 唇の近くを刺激すると、刺激したものを吸おうとする(吸う)
    消失時期
    (生後)※1
    3ヵ月
    反射の名前 足底把握反射
    説明 足の裏を圧迫したり軽くこすったりすると、指が曲がる
    消失時期
    (生後)※1
    12ヵ月

    ※1盛岡周:発達を学ぶ 人間発達学レクチャー, 協同医書出版社, 付録, 2015

  • 齋藤先生 : 発達が進むと原始反射は徐々に消え、脳からの指令で動けるようになっていきます(随意運動)。例えば「おもちゃを見て腕を伸ばす」という運動は、おもちゃを見たという信号が目から脳に伝わり、脳が指令を出し、神経を伝って腕の筋肉に伝わって腕を伸ばします。つまり、本能や原始反射で動いていた状態から脳の指令で動けるようになることが、最初の運動発達なのです。外の世界から受ける刺激をもとに、赤ちゃんが学んでいくのですね。
    大塚先生 : 実は、私の教室で初めて寝返りする赤ちゃんが多いのです。きっと、家の中だと赤ちゃんが得る情報が偏りがちで、教室で違った刺激を受けることで寝返りができるようになるのではないでしょうか。赤ちゃんの五感を刺激することは大切だなと実感します。
    齋藤先生 : 五感は、赤ちゃんの発達で重要な役割を果たしますね。
  • 発達で気になることは相談を
    メモを取っておくと相談時に役立つ

    大塚先生 : 医師の方々が健診などで発達を確認するとき、どのような点に気を付けているのですか。
    齋藤先生 : 健診では、図などをチェックしています。ママさんがチェックするときは、母子手帳にある「保護者の記録」のチェック項目などが参考になるでしょう。
  • 図 医師が赤ちゃんの健診で
    チェックすること
    (抜粋。他にも確認項目あり)

    おっぱい(ミルク)が飲めているかどうか 体の発達(頭囲、胸囲、体重・身長の推移)
    筋肉の固さ・柔らかさ 腕回り、特に二の腕の細さで栄養状態を推測する
    おっぱい(ミルク)が飲めているかどうか
    体の発達(頭囲、胸囲、体重・身長の推移)
    筋肉の固さ・柔らかさ
    腕回り、特に二の腕の細さで栄養状態を推測する
  • 齋藤先生 : 発達のチェックをすると、心配ごとがたくさん出てくるものです。そんなときは小児科の医師でも、周りの先輩ママさんでも、おばあちゃんでも、気軽に相談されることが大切です。心配でモヤモヤしているよりずっと気が楽になるはずです。また、気になることをメモしておくと、いざ相談するときに役立ちます。
    大塚先生 : やはり、赤ちゃんをしっかり観察することが大切ですよね。観察自体がチェックになっているのだと思います。「昨日はこうだった、今日はこうだった」という日々の気づきの積み重ねが、赤ちゃんの理解につながります。
    齋藤先生 : もし病気をもつ赤ちゃんでも、大きく気落ちすることなく毎日を過ごしてほしいですね。病気をもつ赤ちゃんでも、発達していくところは筋肉・神経・感情などたくさんあります。
     発達のスピードは赤ちゃんによって大きく違い、大きく分けて「右肩上がり」の発達と「階段状」の発達があります。私は仕事柄、病気をもつ赤ちゃんのご両親から「〇〇ができない」と相談を受けるのですが、時が経つと急にできるようになる、つまり「階段状」に発達していくことも多いのです。たくさんの赤ちゃんに接していると、“将来の希望につながる発達”をしていくものだと実感します。
  • 大人とは違う機能をもつ
    赤ちゃんから
    学ぶこともたくさん

    齋藤先生 : 大塚先生はママさんに教える立場だと思いますが、逆に赤ちゃんから学ぶことがありますか。
    大塚先生 : 実は、日本母子健康運動協会で運動指導者が受ける講座の中に「赤ちゃんから学ぶ解剖学講座」があります。例えば、赤ちゃんの足の裏は手指のように動きますが、大人になるとそのようには動きません。そのような気づきから、本来人間に備わっている機能を赤ちゃんから教えてもらいます。実際に「“赤ちゃん先生”を見ながらみんなで勉強しましょう」と受講者の皆さんに声をかけ、観察することもあり、赤ちゃんから学ぶことは多いと常々思っています。
    齋藤先生 : 確かに赤ちゃんは、大人とは違う機能を持っています。足の裏の例は面白いですね。足の指の付け根を押すと、足の指が足底側に曲がります(足底把握反射、表)。手掌把握反射(表)と似た反射運動ですが、人間へ進化する前は木の枝をつかんで暮らしていたのだな、と思わせる動きです。
  • お読みいただいた方々への
    メッセージ

    大塚先生 : 赤ちゃんが何か取れないとき、つい「はいどうぞ」と渡してしまうことがありますが、赤ちゃん自身に取らせてみることも重要です。なぜなら、本来赤ちゃんができることを親がやってあげてしまうことで、せっかくの“発達する機会”を逃してしまう可能性があるからです。なかなか難しいのですが、時には我慢して赤ちゃんを見守り、発達を促してみても良いと思います。
    齋藤先生 : 育児は大変です。寝てくれないし、泣いてばっかりいるし、親御さんは本当にストレスが溜まる状態です。しかし、後から振り返るとバラ色、人生で最も幸せな時のひとつだと思います。ぜひ、そんな幸せを噛みしめ、赤ちゃんの発達チェックを楽しみながら日々の生活を過ごしてほしいと思います。

ママと赤ちゃん、いっしょに楽しむ!
ベビママ体操
ママと赤ちゃん、
いっしょに楽しむ!
ベビママ体操

ベビママ体操は、産後のママと赤ちゃんのための新しい体操。
産後太りや育児疲れの解消に役立つエクササイズをしながら、赤ちゃんの運動機能の発達をチェックできるんです。 
赤ちゃんの成長と親子のコミュニケーションも楽しめるベビママ体操を毎日の習慣に!

ベイビーモーションってなに?
ベイビーモーション
プロジェクトってなに?

ベイビーモーションについてしることで
もっと赤ちゃんの運動発達を楽しもう!

赤ちゃんの運動発達で気になることがあったら

赤ちゃんの運動発達で
気になることがあったら

からだを動かすとき、筋肉の動きは
運動神経によって調節されています。
この運動神経が変化または消失していくことで、
筋肉の力が弱まり、
運動機能が障害される「脊髄性筋萎縮症(SMA)」
という病気があります。

  • 脊髄性筋萎縮症(SMA)について
    もっと詳しく知りたい方へ

    SMART EYES

    脊髄性筋萎縮症(SMA)のお子さんが
    早期に診断され、治療を受けるサポートとなる情報をご紹介

  • 脊髄性筋萎縮症(SMA)の
    相談が可能な病院を探す

    QLIFE

    進行性の疾患である脊髄性筋萎縮症(SMA)。
    早期発見と適切な治療が重要です。
    相談が可能な病院をご紹介しています。

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